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執筆者の写真企画室:藤田

今年最後となりました。

ボランティアさんと言えば落語です。古くからおなじみのメンバー「大きな声」さん。重厚長大と言うより軽薄短小をモットーとしながらも、毎回毎回律儀にやって来てくださいます。その懐の深さと大きさは仏様のよう。来てはもらえぬお客様も涙堪えて笑います。まずはメンバーの紅一点「紺家(こんや)とんとん」さん。お客様のどんな心でもトントンと優しく叩いて心の扉開きます。この日の演目は『真田小僧』。おとっつぁんをうまーくだまくらかしてこづかいを手にする小僧の手練手管はとんとんさんの十八番。これでお腹を抱えない方はこっちいらっしゃい。この指でたっぷりくすぐったげるから。

続きましては「秋風亭たかぶ」さん。いつもいつもきもちを高ぶらせての高座は聴いている者の耳をつんざいてやみません。そんなたかぶさんの今回の演目は『睨み返し』。大晦日の晩にやって来る勘定取りを睨んで返させるという痛快無比なこの噺。でもたかぶさんならさしづめ、睨み返すというよりも叫び返すことでしょう。新作『叫び返し』。いいかも?

さあさお待ちかね。トリの中のトリ、今年の大トリを務めますは言わずと知れた「ぬりた家じゅん朝」さん。あと十年もすれば大名人になるだろうとわたしに目されている大変な人。日毎期待はつのります。今回はご自宅で飼ってらっしゃるという5匹だか6匹だかの猫のマクラから入って演目『猫の皿』へ続けるその手際。どこまでがマクラでどこからが本編なのか分かりづらいことこの上なし。寝る時にマクラを使わないわたしにはもってこいです。

そんなじゅん朝さんのクリスマスキャップを脱ぎ捨てての名演には、誰しも志ん朝さんを彷彿とさせられます。それは落語家冥利に尽きることでしょう。

そして写真はないのですが、今回から新しく「広島亭小学(こがく)」さんが仲間に入ってくれました。演目『犬の目』の後での小咄で、「花咲爺さん」を「離さんか、じじい」と駄洒落るありさまには楽屋裏でも大笑い。いやあ素晴らしいデビュー高座でした。来年もよろしくお願いします!

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