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  • 執筆者の写真デイサービス:山本

記憶は今も

ピンクの鼻緒と鹿の子絞の爪皮がなんとも可愛らしいこの「げた」は、ご利用者様が女学校を卒業した頃、お母さんに買ってもらった「げた」だそうです(今から約80年前のできごとです)。先日、娘様が押し入れを整理しているとこの「げた」を見つけ、私達スタッフにも見せてくださいました。

今日は広島に原爆が投下された日です。この日に合わせて中国新聞さんが何回かに分けて特集(「街並み再現 ヒロシマの空白」)を組んでおられました。テクノポップの先駆として名高いドイツの音楽バンド、クラフトワークの曲("Radio-Activity")にも歌われているように、世界平和や核兵器廃絶を目指す人たちにとって「ヒロシマ」は特別なことばです。特に今は「平和」ということばがことのほか色を帯びて見える時期。そんなときに利用者様が戦時中に買ってもらったというこの「げた」はまさにこのことばを象徴しているように思えます。来年はこの広島でG7サミットが開催される予定です。ひょっとすると世界の首脳の方々もこの「げた」を見れば、同じ思いを感じられるかもしれませんね。

私も祖母から戦時中の話をよく聞いていました。いつも朗らかでユーモアたっぷりのおばあちゃんだったけど、戦争の話になると怖い顔をしていたのを鮮明に覚えています。当時のことは私には分からないけど、戦時中の話をする祖母の表情や涙を見ると、戦争がいかに恐ろしいことだったのかと想像ができます。「ノーモア・ヒロシマ!ノーモア・戦争!」がなにより大切だと感じる今日です。


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