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「わたしと介護」第1回(2/3)

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原田真奈美さん
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そして再び介護の世界へ。やっぱりヘルパーがいい!でも…?

 

 

藤田 すると7年半して訪問の仕事に戻ってみると、(サービス提供)時間が短くなっていて、それまで介護してた感じと少し違っていたということですね?

 

原田 はい。昔はお一人3~4時間はたっぷり取れてたんですが、それが長くても1時間半とかになってしまって。それと要支援の方など、わたしから見ると、どう見てもとてもお元気でいらっしゃるのに、掃除はできないからしてなどと言われ、これではまるで要支援の方の家政婦になったような気がしてきまして。

 

それに一人暮らしを続けておられる利用者さんの中には、朝食用のパンがトースターに入ったままで、お昼のごはんはレンジの中に入ったままで、夕方にヘルパーが訪問して初めてその日の食事を口にされるような方が、結構おられました。

 

その他にも、買ってきたミンチ肉をそのまま食べておられる方や、床やベッドが便まみれになっておられるのにその中で寝ておられる方、ヘルパーが来た時間以外の時間は一日中一人でじっとしておられる方などを見るにつけ、「在宅介護」はこのままでいいのだろうか?という疑問が出てきました。

そんなことばかり考えるようになったんです。

 

藤田 そうした疑問を持ちつつも、それから7年4ヶ月、訪問介護を続けられたわけですね。

 

原田 はい。そんなことを考えているうちに、一緒に住んでた(7年半の休職中に)亡くなったうちのおばあちゃんのことを思い出しました。

 

おばあちゃん、デイサービスに行くのをとても楽しみにしていて。遺影もデイサービスで撮ってくれたものを使わせてもらったんですね。

 

そのとき、同じ在宅介護にはデイサービスっていうのもあるなあ、と思ったんです。そう思うと、わたしの知らない介護の分野を経験してみたいと思い始めたんです。

 

藤田 そうですか。それでその最初にサンシャインに来られた、ということですね。

サンシャインで働く前に見学に来られたということですが、そのとき驚かれたことがあったんですか?

 

原田 そうなんです。掲示物が多いなあ、と。特にトイレ前に貼ってあった利用者さんの写真がすごいなあ、と驚いたんです。もちろん、いい意味でです(笑)。

 

それにデイでの時間がすごくゆったりしてるなあ、と思いました。一対一で利用者さんに対応されているスタッフの方が、あちらこちらにおられたんですね。いいなあと感じました。すごく。

 

藤田 そうでしたか。わたしはちっとも知りませんでしたが。それで2019年の7月からサンシャインでパートで働くようになられ、今年の4月から正社員になられたと、そういうわけですね。わたしすぐ忘れるタイプなんで、どうもすみません(笑)。

 

原田さん、ついにサンシャインへ!

藤田 それではここからサンシャインに関しての質問です。

 

まず第1問。「サンシャインで働いていてやりがいを感じるのはどんなときですか?」ということですが?

 

原田 これはですね、利用者さんが帰られるとき、みなさん「楽しかったよ」とか「気が晴れた」とか「ありがとう」などと笑顔で言われながら帰られますようねえ。そんな姿をみると、ほんとやりがいを感じます。

 

藤田 ほう。笑顔が好きなんですね?(笑)

 

原田 というか、気分転換され、元気になって、来てよかった、と感じられておられるのかなあと思うととてもうれしくなります。

 

藤田 でも利用者さんはどうして笑顔で帰られるんでしょうか?

 

原田 次の質問にもあるんですが…

 

藤田 ああ、第2問「サンシャインで好きだと思うところは?」ですね。

 

原田 そうです。やっぱりスタッフみんなが利用者様にていねいに接しているから、利用者様は笑顔で帰られるんだろうと思います。そういうところがサンシャインで好きだなあと思うところです。

 

藤田 ははあ。そうですか。ありがとうございます。

わたしもそんなサンシャインが大好きなんです(笑)。

 

でも(しつこくてすみません(笑))どんなところを見て、サンシャインのスタッフは利用者様にていねいに接してるなあと思うんですか?

 

原田 そうですねえ(笑)。それは敬語をきちんと使ってるというところにもありますし、利用者様の気持ちを尊重してるというか、なにかして欲しくても決して無理強いしませんものね。それでいていつのまにか利用者様はそれをしてくださっているところとか、とてもていねいに接しておられるなあ、と思います。

 

それってきっと当たり前のことなんでしょうけど、それが結構難しいことだと思うので、いいなあと思います

 

藤田 いいですねえ。ありがとうございます。

では第3問「仕事で大切にしていることはなんですか?」ですが?

 

原田 それは利用者様と話すことです。利用者様はスタッフになにかをしてもらうより、一番して欲しいのは、話を聞いてもらったりすることで、みなさんきっと話しかけられることを望んでいらっしゃると思うんです。

 

藤田 へええ。そうですか。いや、原田さんが利用者様となにか話しておられるのは、あまりお見かけしないと思ってたんですが?

原田 そうですか?あ、でもフロアでじゃなくて、おトイレとかお風呂とか、あるいはそこへ行かれるときとか、結構話してるんですよ。

 

藤田 へええ。そうだったんですか。それはおみそれしました。

でもそんなときはどんなことを話されるんですか?

 

原田 次の質問にもあるんですが…

 

​仕事が「楽しい!」と感じるとき

藤田 あ、第4問「仕事で楽しいと感じるのはどんなときですか?」ですね。

 

原田 はい。話すことはなんでもいいんですね。話しかけて、ん??という返答が返ってくることもありますが、そんな返答でも笑って終われる会話になることが多いですね。それがかえって楽しかったりします。

 

ことばを使っての会話ができない方でも、ニコッと笑ってくださると、分かってくださってる!と思って嬉しくなります。そんな瞬間がこの仕事をしていて「楽しい!」と感じるときなんです。

 

藤田 そうですか。気持ちが通じるってそれだけで、とてもうれしいことですよね。楽しいですよね。すばらしいと思います。

 

では第5問「仕事の魅力はなんですか?」ですが、ここに書いてあるのは、「答えがないところ」とありますが?

なんかカッコいいですね(笑)。

 

原田 うーん(笑)。なんて言えばいいんでしょう。なにか利用者様にして差し上げて、一度うまくいったから今度もうまくいくとは限らないですし、あの利用者様をどうにかしてすんなりお風呂にお連れしたいけど、どうしたらいいのだろう?とか、なんていうか、これさえすれば正解!なんてことないじゃないですか?そこが面白いところかなあ、なんて思うんです。

 

藤田 なるほど。毎回創意工夫する余地があるんですね。だったらむしろあれですよね、正解ってあっちゃいけないって感じでしょうか?

 

原田 そうですね。どの人にもあてはまるってこと、ないですものね。

難しいですね(笑)。

 

藤田 ほんとだ。答えはないですね(笑)。これまたすばらしいなあ。カッコいいし(笑)。

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